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【Windows効率化】enthumbleで爆速開発環境を構築する

作成者:assi 作成日:日, 06/26/2016 - 23:20

例えば、ブラウザのURLを一発でコピーする。
例えば、よく使う単語を一発で展開する。
例えば、一連の作業の流れを一発で再現する。

自分がよく行っている動作を1つのキーで再現出来たら、とても素敵だと思いませんか?

それ、enthumbleでできます。

前回の記事ではデフォルトの機能をご紹介しましたが、今回はもう一歩踏み込んでカスタマイズし、自分に最適化された開発環境の構築方法をご紹介します。

Macで同様のことを再現するには、こちらの記事をご参照ください。

enthumbleデモ

目次

カスタマイズに必要なもの

まず前提として、enthumbleをカスタマイズするにはライセンスを購入する必要があります。
執筆時でVector経由だと3,024円、公式サイト経由だと980円で販売されています。
いずれも作業が効率化されることで今後浮く時間を時給換算すると十分過ぎるほどに元は取れますが、ひとまずできることだけを見たい方はこのセクションは飛ばしてください。

enthumbleの有料版は、通常版をダウンロードした際に「enthumble Full.zip」という名前で同梱されています。
ライセンスを購入するとメールでパスワードが送られて来ますので、そちらを使用してZIPを解凍します。
enthumbleの有料版は、通常版をダウンロードした際に「enthumble Full.zip」という名前で同梱されています

解凍すると通常版と同じファイル構成のディレクトリが生成されますが、こちらの.exeファイルを起動すると生成されるKeyListディレクトリ内のファイルを使用することによりカスタマイズを行います。
.exeファイルを起動すると生成されるKeyListディレクトリ内のファイルを使用することによりカスタマイズを行います

いつも私が使用しているものを用意しましたので、まずはこちらで雰囲気を掴んでいただければと思います。
こちらを右クリックの「リンク先を別名で保存」でダウンロードし、標準のファイルと置換する形で保存してください(念のため、標準の方はバックアップを取って置いた方が良いかもしれません)。
「FBNP.ini」

無事置換ができたら、通知領域アイコンの右クリック→KeyLayoutから設定画面を開き、「FBNP Mode」にチェックを入れてください。
無事置換ができたら、通知領域アイコンの右クリック→KeyLayoutから設定画面を開き、「FBNP Mode」にチェックを入れてください

既にFBNPモードに入っていた場合は、無変換+アプリケーションキー(右Altキーの右隣り)を押してリロードすることも可能です。
設定画面が再表示されれば、反映完了です。

カスタマイズ例:ベーシック・Windows標準機能


まずはどこでも使用できる、普遍的なカスタマイズを紹介にします。
エディタ等の任意の場所で、英数キーを押しながら矢印キーを押すとマクロが動作します(英数+↑という具合になります)。
これで、上下左右にカーソルを高速移動させることができます。もちろんShiftを組み合わせることにより選択も可能です。
エディタ等の任意の場所で、英数キーを押しながら矢印キーを押すとマクロが動作します

カスタマイズ一覧

  • W - マウスカーソル下のウィンドウの要素を全てコピー
  • E - マウスカーソル下のウィンドウにペースト
  • MouseWheelUp - ズーム
  • MouseUWheeDown - ズーム解除

Windows標準機能

Windowsの標準機能を呼び出すことももちろん可能です。
カスタマイズ例は地味なものですが、しかしなれると大変便利なものでもあります。

カスタマイズ一覧

  • / - ウィンドウ最小化
  • MouseLeftButton - ウィンドウ最大化
  • MouseRightButton - ウィンドウ最小化
  • C - ブラウザのURLをコピー
  • D - ブラウザのURLバーにクリップボードの文字列を渡す

カスタマイズ例:テキスト入力・マークダウン

かっこ内に文字を打つのに、Shiftを押して入力して、半角全角変換をして、Enterを押してカーソルを左に移動して……

そんなことをする必要は、もうありません。
上記の今までの方法では、文章を打ち始めるのに6ストロークでしょうか?
enthumbleを使えば、2ストロークです。
何も考えず、英数+8〜9英数+[英数+]を試してみてください。
英数+Spaceにより、全角入力中の半角スペースも思いのままです。
この素晴らしく細やかな気配りに、あなたは親しみと感動を覚えるでしょう!
英数+8〜9や英数+[、英数+]を試してみてください。 英数+Spaceにより、全角入力中の半角スペースも思いのままです。

カスタマイズ一覧

  • Space - 半角スペース後全角入力
  • 8 - 半角括弧
  • 9 - 全角括弧
  • - 角括弧
  • - 鍵括弧
  • PageUp - 現在の行を1行上に
  • PageDown - 現在の行を1行下に
  • Home - 行頭まで削除
  • End - 行末まで削除
  • Delete - 現在の行を削除
  • Capslock - 現在の行をコピー
  • Insert - 現在の行を複製

マークダウン

マークダウンはとても素晴らしいものです。どこでも、何を使っても、文章を構造化することができます。
ただ1つの悲しい点は、半角と全角を頻繁に切り替える必要があるため、日本語と相性が悪いということです。

enthumbleで解決しましょう。
例えば、英数+F1〜F3です。
即座に見出しが展開され、入力モードはもちろん全角で、あなたの入力を待っています。
例えば、英数+F1〜F3です。 即座に見出しが展開され、入力モードはもちろん全角で、あなたの入力を待っています

それだけではありません。
#を入力する前に行頭へ移動する処理が加えられているので、既存の文を素早く見出しにすることも可能です。
上記のデモでは「見出し3」に使用していますが、これは箇条書きや引用についても同様です。
#を入力する前に行頭へ移動する処理が加えられているので、既存の文を素早く見出しにすることも可能です

カスタマイズ一覧

  • F1 - 見出し1
  • F2 - 見出し2
  • F3 - 見出し3
  • @ - マークダウン シングルクォート
  • : - マークダウン リスト
  • . - マークダウン引用

プログラム

コードを書く際にも、enthumbleによるカスタマイズは非常に有効です。
長いスニペットとなればエディタの機能を使った方が良いですが、頻繁に、なおかつ直感的に使用するものをenthumbleに任せると大変幸せになれます。
私は普段マークアップをすることが多いので、ここではHTMLやCSSを例にご紹介します。

例えば英数+p英数+mpaddingmarginのショートハンドを展開する。
Emmetよりも早く、好きな箇所をハイライトさせてすぐに値を設定することも可能です。
例えば英数+pや英数+mでpaddingやmarginのショートハンドを展開する

良く使うclearfixclass=""(最初にEmmetで処理しておくのがベストなんですが、後から変更とか色々……)、<br>をすぐに展開できるようにしておくと、コーディング中にナチュラルハイになれます。
またEmmetと連携させて、コメント付きのタグ展開を高速で処理できるようにしても良いでしょう。
良く使うclearfixやclass=""(最初にEmmetで処理しておくのがベストなんですが、後から変更とか色々……)、<br>をすぐに展開できるようにしておくと、コーディング中にナチュラルハイになれます

もちろん、コメントも思いのままです。
もちろん、コメントも思いのままです。

カスタマイズ一覧

  • F5 - HTMLコメント
  • F6 - CSSコメント
  • F7 - CSSブロックコメント
  • 6 - &実体参照
  • - - ハイフン
  • (¥) - Emmetコメント付き展開
  • Q - コメントトグル
  • Y - SublimeTextのシンタックスをHTMLに
  • I - CSS !important
  • O - HTML class
  • P - CSS padding
  • A - インデントを1つ減らす
  • S - Non-Breaking SPace
  • Semicolon - 末尾にセミコロン
  • Z - インデントを1つ増やす
  • X - clearfix
  • B - HTML target="_blank"
  • M - CSS margin
  • Enter - HTML 改行タグ

あなたが扱う言語によってこれらをカスタマイズすれば、エディタでは手の届きづらいところの効率化を行うことができます。
おまけにenthumbleの処理はとてもプリミティブなものなので、これらは場所を選ばず ー例えそれがメモ帳であってもー 動作させることができますよ!

自由にカスタマイズする

ここまでは私が普段使用している設定でカスタマイズ例をご紹介してきましたが、当然みなさまそれぞれに最適化されたカスタマイズが必要でしょう。
最後に、設定ファイルの記法を知ることで自由にカスタマイズする方法をご紹介します。

enthumbleの設定ファイルはとてもシンプルで、開くと予め使用できるキーの項目が用意されています。
後は右辺にマクロとして使用したいキーを{}で括り順番に記述するだけです。
キー名についても予め左辺に用意されているものをコピペで使用できるので、迷うことはほぼないでしょう。
特筆するとすれば、{vkF3sc029}は左上の「半角/全角」キーに、{vkF2sc070B}「カタカナ ひらがな」キーに割り当たっています(Autohotkeyの文法を参考にされているようです)。

単純にキーの繰り返しのみでよい場合は、キー名をひたすら続けます。
例)カーソルを上に3つ移動

Up={Up}{Up}{Up}



実行時にCtrlやShift等の修飾キーが必要な場合は、{修飾キー down}{該当キー}{修飾キー up}とdownとupで該当キーを括ります。
例)マウスカーソル直下のウィンドウの要素を全てコピー

W={LButton}{ctrl down}{a}{c}{ctrl up}{Esc}

CtrlShiftに限り、簡易に記述することも可能なようです(公式ドキュメントより引用)。

b={shift down}{b}{shift up}
b=+{b}
c={ctrl down}{c}{ctrl up}
c=^{c}



複数の修飾キーを使用する場合は、{修飾キー1 down}{修飾キー2 down}{該当キー}{修飾キー2 up}{修飾キー1 up}と修飾キーをもう一層括ります。
例)SublimeTextのシンタックスをHTMLに設定

Y={vkF2sc070B}{vkF3sc029}{ctrl down}{shift down}{p}{ctrl up}{shift up}synthtml{enter}



文字は直接入力が可能です。ただし2バイト文字の場合は文字コードを指定する必要があります。詳しい設定方法は公式ドキュメントをご覧ください。
例)aタグに新規ウィンドウの設定

B={vkF2sc070B}{vkF3sc029} target="_blank"

またキーストロークだけでなく、マウスクリック等を使用することも可能です(LButton・RButton・WheelUp等)。
基本的な設定・応用的な設定からキーカスタマイズ例まで公式ドキュメントに解説がありますので、更に深く知りたい方はそちらもぜひご覧ください。

まとめ



いかがでしょうか?

最初のみ設定や記法を覚えるのが少し大変かもしれませんが、そこを乗り越えればストレスフリーの素晴らしいPCライフが待っています。
初めから全て設定するよりも、日々何か不便に感じたら1つずつ追加していくと、無理がなくて良いでしょう。
搭載されているキーの数だけマクロを設定できるので……あなたの効率化の可能性は無限大ですよ!

「気持ち悪い」とか「変態」とか言われ始めたら、あなたが正しい道を進めている証拠です。

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